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水と緑がキラキラ美しい、中世の佇まいが残る小さな町「ソヴテール=ド=ベアン」

Sauveterre-de-Béarnソヴテール=ド=ベアン

「ガスコーニュ」または「フランス バスク」と呼ばれるこの地域に、「ベアン/Béarn」という名のつく 小さな町がいくつもある。

サン=ジロン=アン=ベアン(Saint-Girons-en-Béarn)
ベ=ド=ベアン(Baigts-de-Béarn)
サリー=ド=ベアン(Salies-de-Béarn)
ソヴテール=ド=ベアン(Sauveterre-de-Béarn)
リュク=ド=ベアン(Lucq-de-Béarn)など。

面白いなぁ、ベアンっていったい何なんだろう? と思って訊ねてみたところ、かつてこの辺りに「ベアン(Béarn)」と呼ばれる州があったのだと言う。

日本で得られる情報は少ないが、背景にピレネー山脈を持つこの辺りは、水資源も豊富で土地も豊か。そして何より美しい自然が残っている。
ブルボン朝の初代フランス国王アンリ4世(Henri IV)がこの地域の中心都市 ポー(Pau)の出身ということで、歴史舞台にも登場する。

「のんびり派」の旅人に もってこいの町

さて、難しいことはいつものようにさておき、冒頭の写真をご覧いただきたい。

訪れたこの日は、朝から日差しが強く、気温がぐんぐん上がっていった。
それでも、湿度が低いせいか日陰は涼やかで、無理なく散策できる。

人気のない路地を歩き、高台になっている教会横の広場から、一帯を眺める。
眼下に現れたのは、中世時代に使われていた町の入口門と、伝説の橋(Le Pont de la Légende)の姿。そして、河原や水辺で楽しそうにしている人たちの様子。

たゆたう清らかな水、美しく輝く木々の緑、その合間を、爽やかな風が吹き抜けてゆく。

ふぅ~~~っ。。。

ガシガシ町を歩くことが好きな旅人にとっては、この町へ訪れたとて、物足りなさが募るかもしれない。

しかし、バスク地方の長閑な風景を愛で、風や水の音を感じながら、川原や見晴台のベンチなどで しばらく時を過ごそう・・・などと考える「のんびり派」の旅人には、おそらく この上ない町と言えるだろう。

それにしても、酷暑が続く真夏の日本にいると、この写真の中に飛び込んで行きたくなってしまうなぁ。。。