コンテンツへスキップ

洋菓子「パリ・ブレスト」と、ブレストの交通網「Bibus」

ブレスト・ブルターニュ空港(Aéroport Brest Bretagne)

もう随分前のことだが、NHK朝の連続テレビ小説に「まれ」という、土屋太鳳さんが主演を務めたドラマがあった。

普段「朝ドラ」は観ない方なのだが、石川県が舞台だと聞いて 録画して観ていた。

ある回で、漆器職人である まれの夫の所に、取り引き(?)をするためフランス人のムッスュがやってきた。
話は好転せず、冷たくあしらって帰ろうとするムッスュのところに、まれが手作りのお菓子「パリ・ブレスト」を持って現れ 引き留める、といったシーンがあった。

「パリ・ブレスト? なんじゃそれ」 ブレストという町の存在は知っていたものの、恥ずかしながら私は、そんな名前のお菓子があることを知らなかった。

調べてみた――。
《「Paris-Brest」生地を輪状にして焼いたシュークリーム。1891年、パリとブレスト間を走る自転車レースの開催を記念して作られたとされる。リングシュー。》 デジタル大辞泉より。

なるほど~。自転車の車輪をイメージして作られたお菓子なんですね。ウェブ上には、同時に美味しそうな画像もたくさん出てくる。

1891年と言えば 120年以上も前になる。
確かにフランスでは ツール・ド・フランスをはじめ自転車競技の人気は高いが、そんなに前から・・・。

パリ―ブレスト間はおよそ600㎞。何も自転車で走らなくても、という気はするが、記念のお菓子が登場するくらいスゴイことだったのだろう。

飛行機を使うか、TGVに乗るか

現代では、パリからブレストへ向かう場合、鉄道か飛行機を使うことになるが、圧倒的に飛行機が有効だ。
どうしてもTGVに乗りたい! と言うなら別だが、フランスが誇る超高速列車TGVでも3~4時間かかってしまう。

それに比べ飛行機のフライトは およそ1時間。ブレスト郊外にある「ブレスト・ブルターニュ空港」も新しくて快適だ(冒頭写真参照)。

空港から町へは、バスとトラムを乗り継いで行く。
具体的には、40番のバスで「Porte de Guipavas」 へ。そこからトラムで市街地へ、となる。
私は実際に使ったわけではないが、ブレストの交通網(Bibus)はとてもわかりやすく、ネットで調べればすぐにわかる。

また、バス、トラムに加え、川の両岸(Station Ateliers ー Station Jean Moulin)を繋ぐロープウェイがあるなど面白い。

観光客はもとより、市民の暮らしにとても役立っているのではないかと感じる。

ポンフェル川の両岸をロープウェイ(téléphérique)が繋いでいる。
ブレストの鉄道駅。
各地へ向かうバスターミナル(Gare Routière)はこの駅の前にある。